【良い話】“親愛なるシンジへ”。マンUファンが宛てた香川への手紙。「君を手放したことを後悔させてくれ」
香川真司がマンチェスター・ユナイテッドからドルトムントへ復帰を果たし、ドイツと日本のファンやメディアからは喜びの声が上がっている。
その一方で、この移籍をユナイテッドのファンはどのように捉えているのだろうか? インドメディアの「Sports Keeda」は、ユナイテッドファンから香川真司へ宛てた手紙を掲載している。
ハロー、シンジ
君がマンチェスター・ユナイテッドに到着したとき、僕はそれを運命だと思った。君が2年後にクラブを去るとき、僕はそれを不当な仕打ちだと思った。
君がマンチェスターへ到着したときは、多くのユナイテッドファンが興奮に包まれていた。君がドルトムントでプレーする姿を見て、僕たちはクラブを変えてくれる世界レベルの選手とサインしたと確信したんだ。
君は僕たちのナンバー10となった。それまでのユナイテッドは、サイドアタックとクロス、4-4-2で有名だった。僕たちは、君がクラブに新たなスタイルを加え、モダンなチームに変えてくれると思ったんだ。君とルーニーがともにプレーする姿を考えただけで舌なめずりをしていたよ。
しかし2シーズン目、君が好ましいポジションでスタートした試合は、ほんの一握りだった。まさに不公平。左ウイングでは君は動けなかった。そして、それが君の創造力を縛りつけたんだ。
当初、2シーズン目は素晴らしいシーズンとなるはずだった。ウェイン・ルーニーがクラブを去ることになれば、ナンバー10は君のものだったはず。しかし、デイビッド・モイーズが現れたことで全てが水の泡となってしまったね。
ナンバー10の位置にティム・ケーヒルやフェライニのようなタイプを好む監督と分かっていて、君をプレーさせると考えること自体が愚かなことだった。でも、君がそのポジションでプレーした試合こと、モイーズ体制で最高のサッカーを演じていたことも事実だ(レバークーゼンとスウォンジー戦で)
1月の移籍市場が開くと、クラブは「サインする」ことを必要としていた。そして、フアン・マタがやって来たんだ。当初、君は序列を更に下げてしまうと思われたけど、2人が組合わさった試合では、一時的ながら成功した試合もあったね。
君は、ユナイテッドのようなビッグクラブで成功することが単純なことではないという典型的な例だと思う。才能に疑いの余地はない。運命、運。多くの要因が重なってしまったんだ。
そして、戦術的なことも大きかった。監督は、君の素早いパス&ムーブがユナイテッドの遅い攻撃スタイルに良い影響を与えることが分からなかったんだろう。
君がベンチに追いやられる間、平凡な選手が出場機会を与えられている状況にはガッカリさせられたよ。しかし、この2年間、君はどんなに不当な仕打ちや屈辱を受けても泣き言を言わなかったね。君が常にベストを尽くしてくれたことにファンは心から感謝しているよ。
いくつかの夢は実現出来ないこともある。いくつかのゴールは決まらないこともある。いくつかの旅は目的地に到着出来ないこともある。僕たちに出来ることは、上手くいったときのことを想像したり、上手く行かなかったことを後悔するだけだ。
君は、誰からも尊敬される場所に戻ったんだ。君を最高の状態に出来る方法を知る監督の下へ。君の才能が再び輝くことに僕たちは心から喜んでいるんだ。
マンチェスター・ユナイテッドとそのファンに代わって、ボルシア・ドルトムントでの2度目の挑戦が最高のものとなることを祈っているよ。そして、僕らが君を手放したことを後悔させてくれることを望んでいるよ。
また合う日まで
マンチェスター・ユナイテッドのファン、そして香川真司のファンより
こんなファンもいたんだったらもっと出場機会を増やして欲しかった…